香港議会選、民主派が3分の1超の議席を確保 「拒否権」維持
香港(CNN) 9日に投票が行われた香港立法会(議会、定数70)選挙は10日、民主派が高い投票率に支えられ、定数70の3分の1を上回る27議席を確保した。
民主派は、「拒否権」を行使して香港で憲法的な性格を有する基本法の改正などを阻止できるだけの議席を維持した形。しかし民主派内部の争いや選挙制度の影響で、親中派が依然として過半数の議席を獲得している。
9日の投票率は53%に達し、180万人以上が投票した。直接選挙で選ばれる議席の獲得数では民主派が親中派を上回り、「超級区議席」と呼ばれる5議席のうち3議席も民主派が確保した。
香港では選挙に先立ち、中国国民としての愛国心を高める狙いの道徳教育必修化をめぐって反発が強まり、反対派がハンストなどの抗議運動を展開していた。梁振英・行政長官は8日、同科目を導入するかどうかの判断は各学校に委ねると表明。この問題をきっかけとして関心が高まり、投票率の上昇につながった。