イラク各地で相次ぐ爆弾テロ 死傷者349人
バグダッド(CNN) イラク各地で9日、主にイスラム教シーア派系住民や治安部隊を狙ったとみられる爆弾テロや銃撃が相次ぎ、内務省によると少なくとも79人が死亡、270人が負傷した。
首都バグダッドではシーア派系住民が集まる広場や飲食店の周辺で、自動車に仕掛けられた爆弾が相次いで爆発し、民間人など少なくとも33人が死亡した。
北部のキルクークでは警察の施設や情報機関の本部、治安部隊などを狙った自動車爆弾や路上爆弾の爆発が相次ぎ、19人が死亡。ティクリートでも武装集団が軍の基地に至る検問所を襲撃して兵士4人を殺害、さらに検問所に爆弾を仕掛け、現場を調べるために到着した兵士7人を殺害した。
このほか中部のファルージャや南部のバスラなどでも爆弾や銃撃が相次ぎ、民間人や兵士に多数の死傷者が出ている。
国連のイラク特使と在イラク米国大使館は同日、一連のテロを強く非難する声明を発表した。
イラクではシーア派とスンニ派およびクルド人の間で政治的対立が深まる中、ここ最近はテロが急増している。内務省によれば、7月は過去2年で最悪の325人が死亡した。
シーア派が主流を占めるイラク政府は相次ぐテロについて、国際テロ組織アルカイダと関係のあるスンニ派勢力による犯行との見方を示している。