政権側がスンニ派住民ら殺害か、数百人規模 シリア北西部
(CNN) シリア反体制派は5日までに、イスラム教シーア派の一派、アラウィ派を中心とするアサド政権側部隊と政権支持派の民兵が2日から4日にかけて同国北西部の町バニヤスや近郊ベイダを攻撃し、スンニ派住民ら数百人を殺害したと明らかにした。
反体制派組織、自由シリア軍のイドリス司令官がトルコからの電話会見で語ったところによると、政権側の部隊は海上からロケット弾を発射した後、民兵らとともにベイダに侵入して多数の住民を殺害した。同司令官は、政権側が一帯にアラウィ派支配を確立しようとしていると述べた。
シリアの国営メディアは、この地域で「テロリスト」が民家に放火するなどして住民を脅かしたため、軍部隊とアラウィ派民兵が掃討作戦を実施したと伝えた。
一方、米国務省は「恐ろしい知らせに衝撃を受けている」との声明を出した。
反体制派によると、政権側は戦車や戦艦、ミサイルなどを動員し、3日間連続でバニヤス周辺を攻撃した。反体制派の地域調整委員会(LCC)によれば、2日に少なくとも200人、3日と4日にもさらに200人以上の死者が出た。4日早朝には、バニヤス南郊からスンニ派住民数百世帯が避難したという。現地の活動家らが公開した映像には、乳児を含む住民らが銃撃を受けたりやけどを負ったりして倒れた姿が映っている。
アラウィ派中心のアサド政権によるスンニ派住民への攻撃は、昨年12月に国連調査委員会が出した報告書でも指摘されていた。同委員会は、政権側にレバノンのシーア派民兵組織ヒズボラやイラン革命防衛隊、イラクのシーア派勢力が加勢する一方、反体制派には外国のスンニ派勢力が加わり、宗派間抗争の様相を呈しているとの見解を示した。