シリア内戦、米指定のテロ組織がアサド政権支持を宣言
(CNN) 内戦下にあるシリアの隣国レバノンで一定の実権を握り、シリアやイランの武器、財政援助を受けているとされるイスラム教シーア派組織「ヒズボラ」は2日までに、米国などがシリアのアサド政権転覆を図った場合、これを阻止するため介入すると警告した。
ヒズボラ最高指導者のナスララ師が言明した。同師は、米国やイスラエル、他の過激派勢力がシリアを牛耳るのを決して容認しないとし、この決意に基づいた行動はいずれわかると主張した。
米国やイスラエルは軍事部門も抱えるヒズボラをテロ組織と指定。レバノン南部などに拠点があるヒズボラはイスラエルとの軍事衝突を過去に繰り返している。
同組織はこれまでシリア内戦に関し、同国居住のレバノン国民保護やシリアの首都ダマスカスの南方にある寺院サイーダ・ゼイナブ寺院などの防御が必要になった場合のみシリア情勢に介入すると主張している。ただ、ここ数カ月間、ヒズボラは対シリア国境でアサド政権打倒を目指す反体制派武装勢力と交戦しているとのメディア情報が流れていた。
シリアはイスラム教スンニ派が多数だが、アサド政権はシーア派の分派アラウィ派で構成されている。同国の内戦は、イスラム教の宗派抗争につながる様相も呈している。