米国防総省、シリア軍事介入の作戦を検討 政権高官が語る
(CNN) シリア内戦でアサド政権による化学兵器使用の可能性が指摘されるなか、米国防総省が同国への軍事介入に向けた態勢整備を強化していることが分かった。この動きを直接知る米政権高官が、匿名を条件にCNNに語った。
同高官によると、アサド政権が化学兵器を使っているとの情報がより具体化し、証拠が集まってきたことを受けて、オバマ米大統領が軍事介入の決断を下した場合の作戦が検討されている。現時点で大統領から選択肢を示すよう求められてはいないが、国防総省では先行して準備を進めているという。
シリアに地上軍が投入される可能性は低いとみられる。別の当局者2人によれば、選択される可能性が最も高いのは、海上発射の巡航ミサイルや戦闘機によってシリア軍の化学兵器関連施設を破壊する作戦だという。
ただ、アサド政権側は化学兵器を国内各地に移動させているとみられ、標的を定めるのは困難との見方もある。米軍のデンプシー統合参謀本部議長は最近、議会での証言で、化学兵器のある場所を把握できていないため、すべての兵器を押さえることは不可能だと述べている。
同高官はさらに、米国はイスラエルやトルコ、ヨルダンとの間でも、化学兵器の脅威がこれら周辺諸国に及んだ場合の対応や、アサド政権が突然崩壊した場合の緊急措置について、具体的な協議を始めていると述べた。