ボリビア大統領機が給油地に着陸できず 元CIA職員同乗の情報が原因?
(CNN) ボリビア当局者は、同国のモラレス大統領が2日、訪問先のモスクワから帰国するため乗っていた専用機に、米国家安全保障局(NSA)の監視活動を暴露した米中央情報局(CIA)元職員のエドワード・スノーデン容疑者が同乗しているとの偽情報が流れ、同機が給油予定地のポルトガル・リスボンに着陸できず、航路を変更してオーストリアに着陸したと発表した。
チョケワンカ外相は記者団に対して、大統領機がスノーデン容疑者を乗せているとの「根拠のない疑惑」があるとの説明を受けたと語った。
同外相は「大統領の命が危険にさらされた」と述べ、「このうそをだれが考え出したのか分からないが、わが国への悪意が感じられる」と非難。当局が情報源を調べていると語った。
サーベドラ国防相によると、同機はポルトガルのリスボンで給油を予定していたが、同国当局が「技術的な理由」により着陸を許可できないと伝えたため、飛行経路を変更。その後フランス領空に差し掛かる直前にも、同国当局から「技術的な理由」により領空通過を許可できないと言われたという。
国防相はスノーデン容疑者が乗っているとのうわさについて、CNNとのインタビューで「米政府が流したうそだ」「わが国の権利の侵害であり、国際航空法違反だ」と主張した。
またエクアドルのパティニョ外相は、ただちに「重大な事態だ。南米諸国連合(UNASUR)の外相会合を開いてこの問題を協議する」と表明した。