赤く変色する注射器で使い回し防げ 英研究者が開発
この注射器を広めるには、「赤色の注射器は危険だ」という認識を人々に広く伝えるキャンペーンも同時に必要だとスワン氏は語る。これにより、患者は使用済みの注射器か判断でき、医者に滅菌された注射器を使用するように主張することが可能になる。
同氏によると、この注射器を製造するのに追加コストはほとんど不要で、「小売価格を1%上乗せするだけで済む」という。
世界保健機関(WHO)で公衆衛生システムなどを担当するデニス・メール氏は、この技術について、開封後注射器の色が変化するまで1分間しかない点が問題になるかもしれないと指摘。「この1分間の間に注射を実施しないと、新しい注射器と使用済みの注射器の区別か付かなくなってしまい、混乱を招くかもしれない」と語った。
一方で、「医師だけでなく、患者も注射器の安全性について視覚的に理解できる点はすばらしい」と評価し、医師による注射器の使い回し防止に威力を発揮する可能性があると述べた。