メキシコ麻薬組織の資金洗浄、中心は米ロス 捜査で巨額押収
ロサンゼルス(CNN) 米連邦政府の司法当局は13日までに、ロサンゼルス市内にあるメキシコの麻薬密輸組織の複数の関係先を捜索し、現金や世界中にある銀行口座で推定1億ドル(約107億円)を押収したと発表した。
また、同市が麻薬カルテルによる資金洗浄の「中心地」と化している実態が判明したとも報告した。今回の巨額の押収は、情報提供を端緒に2年に及ぶ捜査の成果となっている。
メキシコ北部シナロア州居住の3人を含む計9人が資金洗浄容疑などで逮捕された。
捜査員1000人による家宅捜索などは2日間にわたり、各種店舗が迷路のような場所に密集する市内中心部の「ファッション地区」内で実施された。当初押さえた現金などは6500万ドルだったが、その後、1億ドル以上に膨れた。
現金は、メキシコ北部に拠点がある「シナロア・カルテル」のものとされ、誘拐の被害者の身代金などが含まれるとみられる。運び役が大型バッグやトランクなどに現金を詰め込み、ロサンゼルスに定期的に持ち込んでいるという。
同地区の産業団体の幹部は地元紙ロサンゼルス・タイムズに、地元には約4000の店舗や企業などがあり、売上高は毎年数十億ドルに達すると述べた。