イスラム国、英国人を予告どおり殺害か 3本目のビデオ公開
(CNN) 過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」は13日、人道支援団体メンバーの英国人、デービッド・ヘインズさん(44)の首を切断して殺害した場面とされるビデオ映像を、インターネット上の関連サイトで公開した。
ISISはビデオの中で、「米国の同盟国に対するメッセージ」としてヘインズさんを「処刑した」と主張している。
英外務省はCNNの取材に対し、ビデオの内容を分析していると述べた。
ISISはこれまでに、米国人ジャーナリスト2人を殺害したビデオを相次いで公開している。新たなビデオの構成はこれらと非常に似ていた。
9月2日に公開された2本目のビデオの最後には、ヘインズさんが正面を向いてひざまずく姿が映っていた。隣に立つ覆面の男が「米国との悪の同盟に加わった政府に対し、手を引くよう警告する」と述べていた。
英当局はこの後、ISISの人質となった英国人の救出作戦を「しばらく前に」実行したが失敗していたと明らかにした。
ヘインズさんは昨年3月、シリア北部アトマの難民キャンプ付近で拉致された。パリに本部を置く国際NGO、ACTEDの物資輸送、安全対策の責任者を務め、当時は同キャンプに人道支援物資を届ける手配をしていた。旧ユーゴスラビアやアフリカ、中東のほかの地域でも支援活動に従事した経験を持つ。
ヘインズさんの家族は13日、英外務省を通してISISに「メッセージを送ったがまだ返事を受け取っていない。私たちに連絡してほしい」と呼び掛けていた。