太地町のイルカ漁に反対活動 地元は「妨害」と反発

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シー・シェパードが行っている太地町からの実況中継では、イルカの肉を運んでいるとにらんだ漁師を尾行する場面もある。最近の中継では、シー・シェパードのメンバーが近付くと、男性らがガレージに戻るシーンがあった。

地元住民は外国人によるこうした活動を妨害と受け止める。和歌山県のサイトでは、「太地町のイルカ漁は、これまでも何度となく、海外からやって来る過激な動物愛護団体のターゲットとなり、漁業の妨害や精神的な攻撃を繰り返し受けてきました」と説明。「一方的な価値観や間違った情報で批判することは、長いあいだ太地町でイルカ漁にたずさわってきた人たちの生活権を脅かし、町の歴史や誇りを傷つける不当な行為」と批判する。

県はまた、イルカを殺すことを食用の牛や豚を殺すことになぞらえ、「イルカだけでなく、牛や豚などの家畜にも感情や知性があります」「しかし、肉を食べるために、私たちはどうしても家畜を殺さなければなりません。そのことを他人が一方的に『野蛮だ』と言って批判するでしょうか」とも問いかけている。

これに対して「ザ・コーヴ」にも登場するイルカ保護活動家のリック・オバリー氏は、「イルカは人間や類人猿と同じで自己を認識する。鏡を見て、自分が何を見ているかが分かる。イルカは家畜ではない」と反論した。

同氏はさらに、生きたイルカの取引に反対する立場から、追い込み漁で捕獲されたイルカの中には、生きたまま水族館へ推定10万ドル(約1000万円)以上の値段で売られるものもあると指摘し、漁を続ける真の動機はそこにあるとの見方を示した。

この問題について農林水産省や日本鯨類研究所は、コメントできないという返事だった。

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