人質交換で指名のリシャウィ死刑囚、ISISとの関係は
夫の爆弾は爆発し、同ホテルの宴会場で結婚披露宴に出席していた38人が死亡。一連の事件では、3つのホテルで自爆した男3人と、居合わせた57人が死亡した。
リシャウィ死刑囚はこの事件について、「夫がすべてを計画した」と自供している。
同死刑囚は2006年に死刑を言い渡された。しかしヨルダンはその年に死刑の執行を停止。昨年12月から執行を再開している。
ヨルダン当局は事件当時、この犯行はイラクのテロ組織アルカイダが計画したと述べていた。同組織は当時、ヨルダン出身のアブ・ムサブ・ザルカウィ指導者が率いていた。
ザルカウィ指導者は2006年6月に米国の爆撃で死亡した。イラクのアルカイダが使っているウェブサイトでは、ヨルダンに攻撃されたと主張していた。
この攻撃の後に同国副首長は、リシャウィ死刑囚はザルカウィ指導者の「右腕だった男」の姉妹だと述べていた。この男はイラクのファルージャで死亡した。
米陸軍特殊部隊の元司令官ジェームズ・リーズ氏によれば、ISISを率いるアブ・バクル・バグダディ指導者は、ザルカウィ指導者の側近だった人物だという。「ここにこの女とのつながりがある」「(ISISは)関係者を取り戻し、宣伝の一助にしようとしている」とリーズ氏はみる。
アルカイダは2014年2月、内紛の末に分裂したISISと関係を絶った。ISISは2004年、イラクとシリアのスンニ派地域をまたぐイスラム国家の建設を目指し、「イラクのアルカイダ」として創設されていた。