仏大統領らが「反ルペン」呼び掛け、マクロン氏支持を表明
(CNN) フランス大統領選で中道のマクロン前経済相(39)と右翼・国民戦線(FN)のルペン党首(48)の決選投票が決まったことを受け、オランド大統領や敗退候補が相次いでマクロン氏への支持を表明し、「反ルペン」での結束を呼び掛けた。
内務省が24日に発表した第1回投票の最終結果によると、マクロン氏の得票率は24.01%、ルペン氏は21.30%だった。両氏は来月7日、決選投票に臨む。
1958年に現体制の「第5共和政」が始まってから、社会、共和の2大政党の候補が2人とも第1回投票で敗れる事態は初めてだ。
オランド大統領は24日、決選投票でマクロン氏に投票すると表明した。同氏の下に全国民が団結するべきだと訴え、ルペン氏への投票は「危険」だと述べた。
カズヌーブ首相はツイッターでマクロン氏を支持すると表明し、FNの「破滅的」な政策を拒否しようと訴えた。
最大野党・共和党の候補だったフィヨン元首相は得票率20.01%で3位に終わったが、敗北を認めた直後にマクロン氏支持を明言。FNを「暴力」と「不寛容」の党と批判し、「過激思想はフランスに不幸と分断をもたらすだけだ」「極右に反対票を投じる以外の選択肢はない」と強調した。ルペン氏が主張するユーロ圏離脱などの経済、社会政策は国家経済を破たんに追い込むとも主張した。
惨敗した与党・社会党の候補、アモン前国民教育相も「マクロン氏に投票してFN打倒を」と呼び掛けた。
ルペン氏は24日、FN党首の座からいったん退いて選挙戦に専念すると発表したが、既存勢力からの逆風を受け、厳しい戦いを強いられそうだ。