ロヒンギャ武装集団が襲撃、約100人死亡 ミャンマー
報告書では、具体的な行動を起こさない限り、同州の騒乱は制御できない事態に陥ると予測、「事態は依然として緊迫した状態にあり、さらに悪化する危険がある」と指摘していた。
一連の襲撃については、武装集団「アラカン・ロヒンギャ救世軍」がツイッターに犯行声明を掲載。「世界で最も迫害された人々を守り、被抑圧者を抑圧者の手から解放するための正当な1歩」と主張している。
ミャンマー政府はロヒンギャを隣国バングラデシュからの「不法移民」とみなし、ミャンマーの国民とは認めていない。ロヒンギャの大部分は、何世代も前からミャンマーで暮らしてきた。
国営紙に掲載された論説では、ロヒンギャを「テロリスト」と位置付け、「忌まわしい人間のノミ」と切り捨てている。
ラカイン州ではここ数年で衝突が相次ぐようになり、軍は一連の治安作戦を展開して、テロリストがロヒンギャの人々の中に隠れているのを発見したと主張していた。
バングラデシュへは国境を越えて数千人が避難。難民となった人たちは、村が焼かれ、母や娘がレイプされ、友人が処刑されたなどと訴えている。
こうした犯罪や人権侵害の多くに軍がかかわったとも伝えられているが、政府は否定している。外国のメディアや支援団体は同地への立ち入りが厳しく規制されていることから、事実関係の確認は難しいのが現状だ。