銅像から軍備まで、北朝鮮とアフリカの関係に国連が監視の目
ナミビア・ウィントフック(CNN) ナミビアの首都ウィントフックを見晴らす丘の上にある英雄広場。解放戦争を戦った無名兵士の像が片手にカラシニコフ銃を、もう一方の手にはソ連時代のものとみられる手投げ弾を構えた姿でそびえ立つ。
この英雄広場は、北朝鮮の企業によって建設された。
アフリカではボツワナの首都ハボローネからセネガルの首都ダカールに至るまで、各国の政府が何年も前からひそかに北朝鮮と取引を続けてきた。
北朝鮮が核開発や大陸間弾道ミサイル開発を進展させる中で、米国や国連は、北朝鮮とアフリカ諸国との関係を注視している。
国連によると、そうした契約の多くは北朝鮮の国営企業、万寿台海外開発会社が担い、北朝鮮に大量の資金をもたらしてきた。
対北朝鮮制裁の執行状況を監視する国連パネルのヒュー・グリフィス氏によれば、万寿台海外開発会社はアフリカの国連加盟国少なくとも14カ国で大規模建設プロジェクトを担い、軍需工場から大統領宮殿、集合住宅まであらゆる種類の建設工事を進めているという。
万寿台海外開発会社がアフリカで稼ぎ出す多額の資金は、北朝鮮の経済を長期的に支えられる規模だとグリフィス氏は言う。
ナミビアでは英雄広場のほかに、建国の父と呼ばれるサム・ヌジョマ初代大統領の銅像や大統領宮殿も、北朝鮮との契約に基づいて建設された。