北朝鮮、米国と交渉の意思なし ミサイル開発を優先と当局者
ワシントン(CNN) 北朝鮮の当局者は16日、CNNとのインタビューに答え、大陸間弾道ミサイル(ICBM)の完成という目標を達成するまで、同国として米国と交渉する意思は一切ないとの立場を改めて示した。
同当局者は「トランプ米政権との交渉に応じる前に、米国からのいかなる侵略にも対抗できるような信頼性のある防衛、攻撃能力を持っているという明確なメッセージを送りたい」と述べた。
北朝鮮に有効な核抑止力があるというメッセージを送るためには「あと2段階」進む必要があると語り、1つ目として地上での核実験、2つ目として米領グアムやそれより遠い標的を射程に入れるICBMの発射実験を挙げた。
同当局者はさらに、これら2つの実験のうち1つは、16日に始まった米韓合同軍事演習の期間中に決行するかもしれないと述べた。演習は10日間の予定で実施されている。あるいは、トランプ氏が来月予定しているアジア歴訪に合わせる可能性もあるという。
トランプ政権はこれまで、北朝鮮に対する外交努力を肯定したり、否定したりと一貫性のない態度を示してきた。ティラーソン国務長官は15日、「最初の爆弾が落ちる」ぎりぎりの時点まで外交努力を続けると表明していた。
国連の委員会では16日、北朝鮮のキム・インリョン次席大使が演説に立ち、北朝鮮のハッカーが入手した米韓両軍による北朝鮮指導部の「斬首」作戦に言及。こうした計画は「耐え難い侮辱」だと改めて抗議した。
さらに「米国の敵対政策と核の脅威」が完全になくならない限り、「いかなる状況においても」核・ミサイル開発で妥協する意思はないと強調した。