トルコ軍、シリアで地上作戦開始 クルド人勢力を攻撃
アナトリア通信によれば、トルコの国境の町キリスにも、シリアからのロケット弾数発が着弾して1人が負傷、建物数棟に被害が出た。ロケット弾を発射した組織などは分かっていない。
トルコは「オリーブの枝作戦」について、クルド人勢力を含む「テロ組織」を標的にしたと説明。空軍はアフリンに対する攻撃で、兵舎や隠れ家、武器庫など45の目標を破壊したと発表した。
トルコは以前から、シリア南東部のクルド人勢力との戦闘を繰り返してきた。国境地域でクルド人勢力が支配を確立することを警戒して、過去にもシリア北部を拠点とするクルド人勢力やISISに対して軍事力を行使している。
フランスは21日、シリア情勢について協議するため、国連安全保障理事会の緊急会合を要請した。反体制派が支配するシリア北部のイドリブやグータでは、シリア政府軍による攻撃が続いて民間人数千人が窮状に陥っている。
一方、ドイツのガブリエル外相は21日のツイッターへの投稿で、米軍が支援するクルド人勢力とトルコとの軍事衝突は「予測できないリスク」を生じさせると指摘。「政治プロセスを進展させるため、誰もが努力する必要がある」と強調した。
イラン外相も同日、トルコのアフリンに対する軍事作戦を直ちに終了するよう要請した。