トルコ軍、シリアで地上作戦開始 クルド人勢力を攻撃
(CNN) トルコ軍は21日、国境を越えてシリア北部のクルド人支配地域アフリンに対する地上作戦を開始した。この前日にはジェット機を使って同地を空爆しており、米国が支援するクルド人勢力を攻撃することで、対米関係の緊迫化を招く恐れもある。
トルコ軍は声明を出し、「『オリーブの枝作戦』は予定通りに遂行され、地上作戦が始まった」と発表した。
シリア民主軍によると、前日のクルド人勢力に対する空爆では少なくとも8人が死亡、13人が負傷していた。
米国はこれまで、過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」掃討を目指してクルド人勢力を支援し、武器を供給してきた。
トルコ国営アナトリア通信によると、エルドアン大統領は21日の演説で、今回の作戦は「非常に短期間」で完了すると述べた。
トルコ副首相によれば、21日のトルコ軍の地上作戦開始に先立ち、クルド人勢力がシリア側からトルコへ向けて発射したミサイル数発が、トルコの国境の町レイハンルに着弾。トルコの放送局NTVは市当局者の話として、この攻撃でシリア国籍の1人が死亡、32人が負傷したと伝えた。
シリア・アラブ通信(SANA)によると、シリアのアサド大統領は「シリアの町アフリンに対するトルコの残忍な侵攻」と非難している。