豪難民施設、収容者の自殺未遂相次ぐ 総選挙の結果が引き金か
(CNN) パプアニューギニアのマヌス島にあるオーストラリアの難民施設で、収容者による自殺未遂が相次いでいることが22日までにわかった。活動家らは、同国の総選挙の結果を受けて自分たちの先行きに希望が持てなくなったことが背景にあるとの見方を示している。
収容者の1人で活動家でもある男性は、このほどCNNの取材に答え、総選挙の結果が確定した18日以降、少なくとも9人が自殺を試みたと明らかにした。
現在1000人近くの難民が、南太平洋の島国であるパプアニューギニアとナウルの施設に収容されている。これらの施設はオーストラリアに流れ込む難民の急増を受け、同国が「オフショア施設」のひとつとして設置。国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは施設の環境を「地獄のよう」と報じ、虐待などが横行していると主張していた。
18日投開票のオーストラリア総選挙は、与党保守連合(自由党、国民党)が予想外の勝利を収めた。難民らは野党労働党による新政権が自分たちの状況を改善してくれるとの期待を抱いていたが、その望みを断ち切る結果となった。
前出の男性によれば9件の自殺未遂のうち7件はマヌス島で、残る2件は本島のポートモレスビーで発生した。これまでのところ死者は出ていないという。
一方、マヌス島の警察幹部はCNNに対し、同島で難民2人が週末にかけて自殺を図ったと説明。それぞれイランとイラクの出身で、現在は精神医学の専門家による分析を受けていると述べた。パプアニューギニアでは自殺を試みることは犯罪だが、臨床的うつ病が認められる場合は、刑事告発を検討するうえで考慮の対象となる。
自殺未遂の件数が警察の見解と異なる点について、前出の男性は警察の状況把握が不十分だとの認識を示した。