第2次大戦で沈んだ戦艦「比叡」、ソロモン諸島沖で発見
香港(CNN) 第2次世界大戦中に米軍によって撃沈された旧日本軍の戦艦「比叡」が、ソロモン諸島のガダルカナル島沖で発見された。ガダルカナル島は太平洋戦争中、激しい戦闘の舞台だった。
比叡はマイクロソフトの共同創業者だった故ポール・アレン氏の探索チームが、深さ1000メートルの海底で1月末に発見した。アレン氏は生前、有名な沈没船を探すプロジェクトに取り組んでいた。
比叡が沈んだ正確な場所や、最後の様子などはこれまで分かっていなかった。しかし探査チームが無人潜水艇を使って調査した結果、海底に逆さまの状態で沈んだ比叡を発見した。
広島県にある呉市海事歴史科学館の戸高一成館長は、比叡の沈没について、艦上で爆発が起き、艦隊が真っ二つに折れたのではないかと推測している。
比叡は英国の技術を使って1914年に横須賀で建造された。全長は222メートル、14インチ砲を8基装備している。重量は3万1000トンで、旧日本軍の海軍艦「武蔵」や「大和」の半分ほどの大きさだった。
1941年12月7日、ハワイの真珠湾攻撃では護衛部隊に参加。1942年11月のガダルカナル海戦で米巡洋艦や駆逐艦と交戦し、同月14日、姉妹艦の「霧島」とともに沈没した。戸高氏によると、この戦闘で乗員1500人のうち188人が命を落とした。
アレン氏の探索では、2015年3月に武蔵がフィリピン沖の約1000メートルの海底で発見されている。