ベルサイユ宮殿の豪華挙式、ゴーン被告のためルノーが負担か
ロンドン(CNN Business) フランスの自動車大手ルノーの会長兼最高経営責任者(CEO)だったカルロス・ゴーン被告(64)が、ルノーのベルサイユ宮殿修復支援事業を私的に利用して、豪華挙式を行っていた疑いが浮上した。
ルノーは声明を発表し、ベルサイユ宮殿との契約に関する調査を進めており、これまでの調査結果についてフランスの検察に通報することを決めたと説明。「コンプライアンス監査の一環として、2018年11月23日、ベルサイユ宮殿と交わしたスポンサーシップ契約の下で、5万ユーロ(約620万円)がゴーン氏の個人的な利益のために割り当てられていたことが判明した」としている。
捜査に詳しい関係者によると、個人的な利益とは、ゴーン被告が2016年10月にベルサイユ宮殿内で行った結婚式に関係している。
日産自動車のトップだったゴーン被告は特別背任などの罪で東京地検特捜部に起訴され、昨年11月の逮捕以来2カ月以上にわたって拘置されている。ルノーの発表について、ゴーン被告側はコメントを避けた。
ベルサイユ宮殿の広報によると、ルノーは2016年6月、ベルサイユ宮殿の修復を支援するため約230万ユーロを提供する契約を結んだ。
フランスの法律に基づき、ルノーは最大で支援金額の25%に相当する利益を受け取ることができる。ルノーは2016年10月8日、同宮殿内の大トリアノン宮殿で夕食会を開いていた。広報によれば、大トリアノン宮殿の使用料はおよそ5万ユーロに相当する。
ゴーン被告の挙式は、この日に大トリアノン宮殿で行われていた。その様子について芸能誌は、「国王と王妃」の結婚式のようだったと伝えている。