インドネシア、ボルネオ島に首都建設 大統領発表
(CNN) インドネシアのジョコ・ウィドド大統領は26日、同国の首都をジャカルタからボルネオ島東部の密林に覆われた地に移転する計画を発表した。
ジャカルタは過密化や地盤沈下が進み、持続可能性に対する懸念が強まっていた。
計画では、比較的未開発の都市バリクパパンとサマリンダに近い地に首都を移転する。名称はまだ未定。実現のためには議会の承認を必要とする。
ジャカルタは近年の急速な発展によって環境問題や経済問題、安全性の懸念が強まり、政府は巨大都市の負担を軽減するため首都移転を検討していた。
AFP通信によると、ジョコ大統領はテレビ演説で、「独立から74年がたつ大国として、インドネシアは自らの首都を選んだことがなかった」「現在のジャカルタが政治、ビジネス、金融、貿易、サービスの中心地として抱える負担は重すぎる」と訴えた。
CNNインドネシアの報道によると、首都移転プロジェクトの予算は486兆ルピア(約3兆6000億円)に達する見通し。当局者は先に、移転は約10年がかりになるとの見通しを示していた。
国連によると、ジャカルタの人口は1000万人以上。首都圏の人口は3000万人と推定され、世界でも有数の人口密集地となっている。