再び噴火の可能性、数万人が避難 隣国との国境で大渋滞 コンゴ
大気中に放出された火山灰が健康被害を生じさせる恐れもあり、果物や野菜を購入する際は有害な火山灰が付着している可能性があることから警戒するよう呼びかけた。
さらに、湖の底で噴火が起きる可能性もあるとして、「全ての危険が完全に排除されるまで、避難した住民の帰宅は想定できない」としている。
地元自治体は国家警察や軍と協力しながら避難する住民を誘導しているが、コンゴとルワンダの国境地帯には避難する人たちが押し寄せて大渋滞が起きている。
現在何が起きているのかは専門家にもはっきり分からないと当局者は説明する。現時点で観測されている活動は、前回の噴火の際に記録された活動とは異なるという。ただ、直近の観測では地震の頻度や強さは減少がうかがえるとした。
人道支援団体のノルウェー難民評議会(NRC)によると、最初の噴火では住宅少なくとも900棟と学校5校が破壊された。電力や水の供給設備にも被害が出ており、26日の時点で電力は一部が復旧したが、まだ水の供給はストップしている。
NRCによれば、コンゴ民主共和国は相次ぐ紛争のために2020年の1年間で200万人が自宅からの避難を強いられ、「世界で最も見放された避難民危機」に瀕(ひん)している。