タリバン、アフガン人の出国認めず 米軍撤退期限の延長も拒否
ムジャヒド報道官は、外国の大使館や援助団体は引き続き活動できると再度保証した。だが専門家からは、人権侵害の報告や各国の撤退終了後の状況悪化への懸念から、そうした約束に懐疑的な見方が示されている。
24日にはタリバンが政権を奪取してから初となる先進国7カ国(G7)首脳会議がオンライン形式で開かれた。ジョンソン英首相は、各国首脳はタリバンに対し8月31日以降も出国希望者全員の安全な通行を保証するように求め、それがG7の「第一条件」になると述べた。
英国やフランスなどが撤退期限の延長を求める中、バイデン大統領は同日、8月31日までに退避作戦や軍の撤退が完了するとの見通しを示した。
バチェレ国連人権高等弁務官はスイス・ジュネーブの国連人権理事会に対し、タリバンの下で市民の処刑や女性の権利の制限に関する「悲惨な信頼できる報告」があると伝えた。市民や治安部隊の隊員の処刑、少女が学校に通う権利の制限、子どもの徴兵、平和的抗議運動の抑圧などが報告されているという。
こうした暴力の報告は、タリバンが首都奪取後に海外メディアに示した保証とは著しく反する内容となる。