スーパー台風、フィリピン直撃 数万人が避難、洪水や土砂崩れに警戒
現地で活動する人道支援団体の代表は、「今回の台風が11年の台風や13年の台風と同じ進路をたどっていることが心配だ」としながらも、「私たちは過去の災害で多くを学び、多くの災害対策を整えた」と話す。
その上で、漁師や貧困世帯が多い海岸沿いの小さな集落に政府の発表が届いていなかったり、住民が避難できなかったりすることが最も懸念されると言い添えた。
鉱山地球科学局によると、これまでに降った豪雨のために土壌が不安定になっており、台風の進路上にある数千の集落が、洪水や土砂崩れの危険にさらされている。
避難所となったスポーツ施設内で眠る住民ら=16日、フィリピン南部スリガオ/Roel Catoto//AFP/Getty Images
空の便は軒並み欠航となり、運輸当局はフィリピン中部と南部で海上と陸上の交通を禁止。各地の港湾で数千人が足止めされている。
人道支援団体などは地元自治体と連携して避難支援や物資の供給などを行っている。
今年、フィリピンを直撃した台風は、スーパー台風ライが15番目だった。赤十字によると、昨年末には特に壊滅的な台風が相次ぎ、何百万人もの住民がまだ自宅や生活を再建する途上にある。