比大統領選出馬のパッキャオ氏、勝利の場合は現政権の同僚を汚職容疑で訴追
(CNN) ボクシングの元世界王者で、フィリピンの上院議員に転身したマニー・パッキャオ氏が、立候補を表明した来年の大統領選で勝利を収めた場合、ドゥテルテ現政権内のかつての同僚らを汚職容疑で訴追する意向を明らかにした。
今月11日に行ったCNNのインタビューで同氏は、退陣するドゥテルテ政権のメンバー数人を調査することを計画していると発言。
「このように腐敗した高官は皆、刑務所に入らなければならない」とし、「それが我々の国が経済発展する唯一の方法だ。それはこの国のがんであり、発展への障害だからだ」と述べた。
来年5月9日に実施される大統領選の最有力候補の1人は、故マルコス元大統領の息子フェルディナンド・マルコス・ジュニア(通称ボンボン)氏(64)。
25年にわたって同国を統治した独裁者のマルコス大統領は在職時、莫大(ばくだい)な富を収奪し、多数の人々を投獄し拷問に掛けたとされる。
パッキャオ氏は、マルコス一族から「盗まれた富」の一部を回収することも視野に入れているとし、「私は恐れない」「我々の国を発展させ、フィリピンの富を盗み続けている人々を投獄することが私の戦いだ。私は彼らを投獄したい」と述べた。
さらに同氏は、憲法の規定で出馬できないドゥテルテ氏の政権について、「麻薬戦争」における殺人の責任をめぐり調査を実施する意向を表明。
「私は麻薬戦争を正しいやり方で続行する」としつつ、「路上で人々を殺す必要はない。法の手続きがあるのだから、自分たちは無実だと証明するために自身を弁護する機会を与える」と述べた。