タイ海軍艦が悪天候で沈没、乗組員33人行方不明
バンコク(CNN) タイ王立海軍のコルベット艦「スコタイ」が19日未明、タイ湾で悪天候に見舞われて沈没し、当局によると、乗組員106人のうち33人が行方不明になっている。
救助された海軍要員3人は重体。不明者の捜索が続けられているという。
タイ海軍の声明によると、強風で全長76.8メートルの艦体が傾き、排気管に水が入った後、電気系統が停止した。
これにより同艦の主要な動力システムが機能を停止し、乗組員による操船や艦内に入った海水の排水が不可能になった。
その後3時間以上にわたり、他の海軍艦の揚水機をスコタイに移して対応しようとしたものの、失敗に終わったという。「19日午前0時12分、スコタイの艦体はさらに傾き、その後沈没した」としている。
排水量960トンのスコタイは米国で建造され、1987年にタイ海軍で就役した。
米海軍の退役大佐であるカール・シュスター氏は、こうした古い艦艇に乗るタイの乗組員は難しい状況に直面していたと指摘。電源を失えば暗闇の中で移動式のディーゼルポンプやバケツで対応するしかなく、「(ほぼ)艦齢40年になる小型艦が荒れた海にいれば、こうした件で成功する見込みは少ない」と述べた。