ミスコンで国軍批判のミャンマー女性、タイからカナダへ 亡命申請の見通し
タイ・バンコク(CNN) タイで昨年開催されたミスコンテストにミャンマーから出場し、クーデターで実権を握った自国の国軍をステージ上で批判した女性が、滞在先のタイからカナダへ向かい、亡命を申請する見通しとなった。
タイの入管当局者が28日、CNNに語ったところによると、ハンレイさん(23)は27日夜にタイの首都バンコクを出発し、カナダへ向かった。
本人はこれに先立つCNNとのインタビューで、タイにとどまりたかったがカナダで政治亡命を申請するつもりだと話していた。
ハンレイさんは昨年、ミスコンの場で「ミャンマーのために祈りを」というスローガンを掲げ、国軍による人権侵害を訴えて演説。この後、殺害予告を受けて帰国を断念し、タイに滞在していた。
しかし最近いったんベトナムへ出た後、21日に戻ったバンコクの空港で、パスポートに問題があるとしてタイへの入国を拒否され、身動きがとれなくなっていた。
国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチのロバートソン・アジア局長代理は、パスポート問題はミャンマー国軍がハンレイさんを帰国させ、拘束しようとした策略だったに違いないと述べた。
ミャンマーの人権状況は昨年の軍事クーデター以来、悪化の一途をたどっている。