スリランカ脱出の同国前大統領、シンガポールからタイに到着

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ドンムアン空港に到着したスリランカのゴタバヤ・ラジャパクサ大統領=11日、タイ・バンコク/Tananchai Keawsowattana/Reuters

ドンムアン空港に到着したスリランカのゴタバヤ・ラジャパクサ大統領=11日、タイ・バンコク/Tananchai Keawsowattana/Reuters

(CNN) スリランカを先月脱出した同国のゴタバヤ・ラジャパクサ前大統領は11日、滞在先のシンガポールからプライベートジェット機でタイに到着した。同氏の動向を知る政府高官が明らかにした。

この高官によると、ラジャパクサ氏を乗せた機体はバンコクのドンムアン空港に到着した。タイでの滞在は機密の扱いを受けるという。

タイ外務省の報道官は10日、ラジャパクサ氏から入国の要請があったことをソーシャルメディアの投稿で明らかにした。同氏はスリランカの外交パスポート(旅券)所持者で90日間はビザ(査証)なしで滞在できるとした上で、滞在は一時的であり、同氏から政治亡命の希望は聞いていないと強調した。

ラジャパクサ氏は先月、大規模な反政府デモ発生後にスリランカを脱出してインド洋の島国モルディブに向かった。その後はシンガポールに移動して、大統領職の辞表を提出していた。

スリランカでは外貨準備高が記録的な低さとなり、食料品や医薬品、燃料などの必需品の輸入に必要なドルが不足する状況に陥った。そうした事態が数カ月続き民衆の怒りが沸騰した。

ラジャパクサ氏の一族は過去20年近くスリランカで圧政を敷いてきた。兄のマヒンダ・ラジャパクサ氏は2005年に大統領に選出され、09年には武装闘争組織「タミル・イーラム解放の虎」との26年に及ぶ内戦に勝利を宣言し伝説的な地位を得た。人権団体からはマヒンダ氏やゴタバヤ氏が戦争犯罪に関わったと非難の声が上がったが、一族はこれを否定している。ゴタバヤ氏は当時国防相を務めていた。

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