デンマークのフレデリック国王が即位、退位の女王から王位継承
(CNN) デンマークで14日、フレデリック十世が母マルグレーテ女王(83)から王位を引き継ぎ、新国王に即位した。首都コペンハーゲンには新時代の始まりを見届けようと、大勢の国民が集まった。
即位から52年になるマルグレーテ女王は昨年12月31日、自身は退位して王位をフレデリック皇太子に継承すると発表し、国民を驚かせた。
マルグレーテ女王はコペンハーゲンのクリスチャンスボー宮殿で14日に開かれた閣議で退位宣言に署名、王位を正式にフレデリック十世に継承した。
厳しい寒さの中で集まった大勢の人たちが歴史的瞬間を待ちわびる中、フレデリクセン首相が宮殿のバルコニーから国王の即位を公式に宣言した。
続いてフレデリック新国王が短い演説を行い、オーストラリア出身の妻メアリー王妃と、新たな王位継承者となったクリスチャン皇太子を含む4人の子どもが加わった。
バルコニーで手を振るフレデリック国王一家/Martin Meissner/AP
フレデリック国王は演説の中で、「本日、王位が受け継がれる。私の望みは国を一つにする明日の国王になることだ」と語った。
フレデリクセン首相は国民を代表してマルグレーテ女王に深い感謝の意を伝えた。
マルグレーテ女王は欧州の君主の中で最も在位が長く、世界に残る最後の女王となっていた。デンマーク王室によれば、退位後も陛下の称号で呼ばれ、フレデリック国王やクリスチャン皇太子が外国訪問などで不在の時は、国家元首としての公務を担う。