イスラエル軍、ハマスのトンネルと疑われる施設に「大量の水」注入
(CNN) イスラエル軍は30日、パレスチナ自治区ガザ地区にあるイスラム組織ハマスのトンネルと疑われる施設に「大量の水」を注入していることを確認した。トンネルへの注水を巡ってはここ数週間、臆測が飛び交っていた。
米当局者は昨年12月、CNNの取材に、イスラエル国防軍(IDF)がトンネルに「限定的に」海水を注水する方法を「慎重に試験」していると明らかにした。CNNは当時IDFにコメントを求めたものの、返答は得られなかった。
だがIDFは今回の声明で、「トンネルに大量の水を注入」することにより、ガザ地区にあるハマスのインフラを狙う「新たな能力」を実行に移していると説明。ポンプやパイプのような道具を使用していることも明らかにした。
イスラエル軍は注水について「トンネル内の適切なルートと場所でのみ行い、個々のケースに即した作戦手法を採用する」と主張している。
昨年12月、IDFが注水を計画しているとの情報が浮上した際には、地下に拘束されている場合が大半とみられる人質の安全性を懸念する声が上がった。専門家からは、淡水の供給源を汚染したり、地表のインフラを損傷させたりする可能性についても懸念が出ていた。
ハマスの側でも、イスラエルの作戦が成功する見込みは薄いと主張。自分たちのトンネル網は注水に耐えられるように設計されていると強調していた。