ガザへの物資、海上輸送が再開 浮桟橋の修理完了
(CNN) パレスチナ自治区ガザ地区に支援物資を搬入するために米国が建設した浮桟橋の修理が完了し、物資の海上輸送が再開した。
桟橋は先月末、しけに遭って破損していた。米中央軍司令部がX(旧ツイッター)で発表したところによると、8日午前に搬入が再開し、500トン近い物資が届けられた。
イスラエル軍は同日、ガザ中部ヌセイラトで人質救出作戦を実行し、現地当局によると236人が死亡したが、中央軍司令部はこの作戦に桟橋の施設や人員は使われなかったと言明。「桟橋はガザが緊急に必要とする救命支援を唯一の目的に設置された」と強調した。
別の米当局者もCNNとのインタビューで、イスラエル軍が救出作戦に人道支援の表示がある車両や、桟橋を含む人道施設は使っていないとの見解を示した。
桟橋は人道物資の空中投下や陸路での運搬を補完する手段として建設され、破損する前の2週間弱で約1000トンが運び込まれた。一方で桟橋からの配送態勢や悪天候の影響など、課題も指摘されていた。
中央軍のクーパー副司令官によると、ヨルダン空軍と共同で実施していた物資の空中投下は、イスラエル軍によるガザ北部への攻撃を受け、数週間前から中断している。クーパー氏は、空中投下も数日中に再開するとの見通しを示した。