ロシア、ウクライナ侵攻で意図的に飢餓を利用 人権団体報告
意図的に飢餓や欠乏を引き起こすことは、国際法上の戦争犯罪にあたる。同団体はロシアが故意に飢餓を引き起こしたことに関する大がかりな文書の一部として、国際刑事裁判所(ICC)に今回の報告書を提出する手続きを進めている。
同団体のウェブサイトによると、同団体は欧州委員会、オランダ、英国、米国の政府から資金援助を受けている。
同団体の上級弁護士はCNNに対し、マリウポリの包囲は戦争犯罪にあたると確信していると語り、その理由として、赤十字国際委員会(ICRC)や国連が何度も民間人の避難を試みたにもかかわらずロシア軍が許可しなかったこと、85日間にわたりマリウポリに人道支援が入ることを一度として許可しなかったこと、生活に不可欠な電気や水に関連する施設や食料配給所を攻撃していたことを挙げた。
弁護士は、ロシア軍は民間人の苦しみを和らげる機会が何度もあったにもかかわらず、それを怠ったと語った。
オシチェンコさんは日を追うごとに絶望的な状況になっていったと述べた。「小さな子を持つ母親の多くは、ストレスと空腹で母乳が出なくなり、粉ミルクや離乳食もなかった」と話す。
ロシア軍はマリウポリを占領すると、絶望的な状況を利用しようとした。
「ロシアがマリウポリにやって来て、地下にいる人々に食料を届け、子どもたちにキャンディーを与え始めた。ロシアを憎んでいたとしても、あなたは彼らのところに行き、それを受け取るだろう。食べるものがなく、子どもたちは飲むものがないからだ。残酷だ」(オシチェンコさん)