米空母トルーマン、スエズ運河付近で商船と衝突 米空母と商船の衝突は04年以来
(CNN) 米軍の原子力空母「ハリー・S・トルーマン」が12日夜、地中海のエジプト近海でパナマ船籍の商船と衝突したことが分かった。米海軍の報道官が明らかにした。
海軍の発表は13日。空母トルーマンとパナマ船籍の商船ベシクタスMの衝突原因は不明だが、報道官によると、トルーマンへの浸水は起きておらず、原子力推進機関も影響を受けていない。
海軍の当局者の話では、いずれの艦船でも負傷者は報告されていないものの、商船側は一定の損傷を被った。
衝突の経緯を巡る調査が進められているが、この当局者によると、スエズ運河付近の当該海域は通常、船舶で非常に混雑しているという。
ベシクタスMは全長188メートルのばら積み貨物船。船舶追跡サイトのマリントラフィックによると、スエズ運河を出てルーマニアに向かうところだった。
トルーマンは全長約335メートルのニミッツ級空母で、追跡データからは、スエズ運河の方向へ向かっていたことがうかがえる。
米キャンベル大学の海洋専門家サル・メルコリアーノ教授はX(旧ツイッター)で、衝突が発生したエジプト北東部ポートサイド沖の海域には当時、艦船が100隻ほどいたとの見方を示した。
海軍の声明によると、トルーマンは先週、寄港のためギリシャのスーダ湾に入っていた。これに先立ち、米中央軍の管轄地域で2カ月にわたり戦闘作戦に従事。この期間中、イエメンの反政府武装組織フーシに対する攻撃やソマリアで過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」への空爆を実施した。
トルーマンは米海軍艦隊が擁する空母11隻のうちの一つ。
空母は通常、打撃群を伴って駆逐艦に守られながら移動するため、商船との事故は珍しい。
ただ、スエズ運河に入る艦船は1列になって移動する必要があり、これが原因で衝突しやすくなっていた可能性があると、専門家は指摘する。
確認されている限り、米国の空母と商船が前回衝突したのは2004年7月22日。海事メディアUSNIニュースによると、中東の一般的な帆船であるダウ船がペルシャ湾で米空母ジョン・F・ケネディ(退役済み)と衝突した。