イスラエル、年内にイランの核施設を攻撃か 米諜報機関が認識

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地対空ミサイルシステムS200=2024年9月26日、イラン・テヘラン/Hossein Beris/Middle East Images/AFP/Getty Images/File

地対空ミサイルシステムS200=2024年9月26日、イラン・テヘラン/Hossein Beris/Middle East Images/AFP/Getty Images/File

(CNN) 米国の諜報(ちょうほう)機関が最近、バイデン前政権とトランプ現政権の両方に向け、イスラエルに関する警告を発していたことが14日までに分かった。同国が年内にも、イランの核開発プログラムにおける重要施設に対して攻撃を試みる公算が大きいとする内容。当該の評価に詳しい複数の情報筋が明らかにした。

イスラエルが武力行使に前向きだとする内容は、イラン政府との和平交渉を望むトランプ氏の現行の思いと相反する。米諜報機関は最近、イランの核施設への大規模攻撃が行われれば、より広範な戦争が中東で勃発しかねないとも警告している。

全般的に、イスラエルも依然としてイランの体制転換というより大きな目標を追求していると、最近の米諜報機関の報告書は伝えている。

イスラエルは昨年、イランによる弾道ミサイル攻撃への報復として同国の軍事施設に標的を絞った爆撃を遂行したが、現在検討中とされる行動は一段と踏み込んだものになるとみられる。当時イランは弾道ミサイルによる攻撃について、同国が後ろ盾となるレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラの指導者をイスラエルが殺害した報復だと主張していた。

トランプ氏はかねて、イラン政府との間で核合意を締結したいと公言している。実現すれば、イスラエルによる軍事行動を少なくとも当面は引き延ばすことになるとみられる。

イランの当局者は今月、トランプ政権と協議について現時点で連絡を取ってはいないと述べた。

CNNはワシントンにあるイスラエル大使館にコメントを求めた。

ホワイトハウスの当局者は「諜報の問題」だとしてコメントを控えた。

米諜報機関による当該の評価は、米紙ウォールストリート・ジャーナルが最初に報じた。

国防総省がここ数週間に作成した諜報関係の報告書のうち少なくとも1件では、イスラエルがイランの核施設と弾道ミサイル能力の両方を破壊する考えだと示唆している。またイスラエルの最終的な目標は依然としてイランの体制を転覆することだと、諜報に詳しい情報筋2人が明らかにした。

イスラエルの軍事計画を複雑にしているのは、米国の支援を得なければ彼らにはイランの核プログラムを破壊する能力がないという単純な事実だ。空中給油や地下深くに存在する施設への攻撃に必要なミサイルなどがこれに該当する。複数の情報筋によると、最近まとめられた米諜報関連の報告書でも、そうした米国からの支援の必要性に言及していたという。

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