トランプ氏、相互関税の検討を指示
ワシントン(CNN) トランプ米大統領は13日、新たな相互関税の計画を調査するよう関係機関に指示した。貿易の不均衡を是正するこの取り組みは米国の歳入を押し上げる可能性がある一方で、世界的な貿易戦争を引き起こし、米国のインフレ問題を再燃させる恐れもある。
商務長官候補であるハワード・ラトニック氏は、調査は4月1日までに完了するとの見方を示した。その後、トランプ氏が新たに提案された関税をいつ施行するかを決定するという。
相互関税はトランプ氏の選挙公約の中核をなすものの一つで、米国製品に課税する諸外国と同水準の関税を課し、同氏が不公平な貿易慣行と主張する問題を解決する試み。
トランプ氏は13日、「公正かつ相互的な計画」と名付けられた大統領令への署名に先立ち、「彼らは米国に税や関税を課しているのだから、我々も全く同じものを彼らに課す」と述べた。
トランプ氏は「国別に見ない限り、その数字は誰にも分からない」とし、他国に課す相互関税率を計算するにあたり、付加価値税を課している国々も考慮に入れると説明した。同氏は付加価値税を「関税よりもはるかに懲罰的」と表現している。
トランプ氏は、米国には市場で米国製品の魅力を高める、より公正な貿易政策が必要だと主張した。
大統領令の概要をまとめたホワイトハウスのファクトシートによると、「米国は世界で有数の開放的な経済圏であるにもかかわらず、貿易相手国は米国からの輸出に対して市場を閉ざしたままにしている。この相互主義の欠如は不公平で、米国の大規模な年間貿易赤字が永続している一因となっている」。
この発表は、トランプ氏とインドのモディ首相との会談前に行われた。
大統領令に署名した後、トランプ氏はインドを名指しし、「彼らは他のどの国よりも高い関税を課している」と批判した。