米国家情報長官にギャバード氏、上院が承認
民主党シューマー院内総務、共和党のギャバード氏支持を批判
ワシントン(CNN) 米上院は12日、国家情報長官に元民主党下院議員のトゥルシ・ギャバード氏を充てる人事を賛成多数で承認した。トランプ大統領によるギャバード氏の国家情報長官への指名は、新政権の閣僚中最も物議を醸す部類の人事とみられていた。今回の承認はトランプ氏にとって大きな勝利となる。
採決の結果は賛成52、反対48。概ね党派に沿う形となったが、共和党の重鎮、ミッチ・マコネル上院議員は民主党側に回り、承認への反対票を投じた。
ギャバード氏に対しては、複数の共和党議員が懸念を表明していた。そうした議員はロシアの侵攻に抵抗するウクライナに対する同氏の支持の欠如や、2017年に同氏が行ったシリアのアサド前大統領との会談などを問題視。さらに米情報機関の元職員で情報漏洩(ろうえい)に関与したエドワード・スノーデン氏について、過去にこれを支持する発言をしていた点にも言及していた。
それでも承認の成否の鍵を握るスーザン・コリンズ氏らの共和党議員は、最終的にギャバード氏の承認を支持する立場に回った。
上院共和党トップのスーン院内総務は10日午後、ギャバード氏の指名を擁護する演説を上院で行い、同氏の軍務経験や国家情報長官室(ODNI)の「規模を適正化する」との公約を強調。公約通りODNIの無駄及び非効率の排除が実現することに期待を寄せていた。