中国、人民元の基準設定を変更 事実上の2%切り下げ

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中国人民銀行が通貨・人民元の対ドルレートの基準値を前日から2%近く引き下げた

中国人民銀行が通貨・人民元の対ドルレートの基準値を前日から2%近く引き下げた

香港(CNNMoney) 中国人民銀行(中央銀行)は11日、人民元の対ドルレートの基準値となる中間値の算出方法を変更すると発表し、同時にこの日の中間値を前日から2%近く引き下げた水準に設定した。

中国は経済成長の鈍化傾向と株の乱高下が続くなか、事実上の人民元切り下げに踏み切ったことになる。この下げ幅は過去20年で最大。取引開始前の突然の発表を受け、中国側の意図やタイミングをめぐって憶測が飛び交った。

人民銀は従来、毎日の中間値を独自に設定し、その上下2%の変動を認めてきた。今後は前日の終値に基づいて中間値を決める方式に変更する。市場原理をより反映しやすくするための措置だという。これにともない、今まで市場の動向からかけ離れていたレートを調整する必要があったと、人民銀は説明している。

しかし米国はこれまで、中国が人民元を不当に低く抑えていると批判してきた。今回の措置に対し、さらに批判が集中する可能性がある。

アジアの一部でも、中国が輸出不振を示す経済指標の発表を受け、自国の競争力を強化する目的で人民元を意図的に切り下げたとの見方が強まるとみられる。他の国々が追随し、各国が通貨安を競い合う事態に陥る恐れも指摘されている。

中国が市場原理を重視する背景には、人民元を国際通貨基金(IMF)の「特別引き出し権(SDR)」通貨に編入させたいとの意図があるとみられる。SDRは現在、世界の主要通貨とされるドル、ユーロ、ポンド、円で構成されている。

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