世界の大手企業、英アンドルー王子のプロジェクト支援を相次ぎ撤回
ロンドン(CNN Business) 未成年に対する性的虐待などの罪に問われた米富豪ジェフリー・エプスタイン被告(今年8月に死亡)との親交を巡り、英アンドルー王子に対する非難の声が強まる中で、世界の大手企業が相次いでアンドルー王子との関係を断ち切っている。
会計大手のKPMGは、アンドルー王子が主催する起業家の交流プロジェクト「Pitch@Palace」支援のためのスポンサー契約を打ち切った。
アンドルー王子は16日に放送されたBBCのインタビューでエプスタイン被告との関係について釈明したが、非難の声はこれで一層強まった。しかし事情に詳しい関係者によると、KPMGは今年8月の時点で、スポンサー契約を更新しないことを決めていたという。
英王室は18日、KPMGとのスポンサー契約が10月末で打ち切られたことを確認した。Pitch@Palaceのイベントは英全土で継続するとしている。
米IT大手のシスコも18日、アンドルー王子が主催するイベントとの関係を打ち切ったと発表した。
Pitch@Palaceは、若い起業家とビジネスリーダーや投資家との交流を目的として、アンドルー王子が2014年に創設したプロジェクト。起業家や新興企業を、大手企業の経営者や業界の有力者、エンジェル投資家などと結びつけている。
アンドルー王子と距離を置く企業はKPMGやシスコにとどまらないかもしれない。スウェーデンの製薬会社アストラゼネカは18日、今年末で期限切れを迎えるPitch@Palaceとのパートナー契約について検討していることを明らかにした。
Pitch@Palaceのパートナー企業には、エアアジア、ARM、中国銀行、バークレイズ、ボッシュ、BT、グーグル、マイクロソフト、テンセントといった世界の大手企業が含まれる。