ロシア、フィンランド向けの電力輸出停止 14日からと送電会社
(CNN) ロシアはフィンランド向けの電力の輸出を14日から停止する。支払いの受け取りで問題が発生したためだという。フィンランドの送電システム運営会社フィングリッドが13日、声明で明らかにした。
声明によると、ロシアからの電力の輸入は14日午前1時に停止される。これらの電力の取引はロシア企業インターRAOの子会社RAOノルディックが担っている。
同子会社は、今月6日以降販売した電力の支払いをまだ受けていないと主張。取引を開始して20年以上経つがこうした事態は初めてだとした。
そのうえで、現状ではロシアから輸入する電力の代価を支払うことができないため、14日以降輸入停止に踏み切らざるを得ないと述べた。
フィングリッドによると、この措置でフィンランド国内の電力供給が脅威にさらされることはない。近年、ロシアから輸入する電力がフィンランドの電力消費全体に占める割合は10%となっている。
同社幹部は、ロシアからの電力を欠く事態について、スウェーデンからの輸入量や国内での発電量を増やすことで対応すると説明した。
フィンランドの首脳らはこのほど、北大西洋条約機構(NATO)への自国の加盟を支持すると表明。ロシア政府はこうした動きが脅威になると述べ、報復の可能性を警告していた。
12日にはフィンランドのハービスト外相が記者会見で、同国のNATO加盟を提案する2つめの白書を15日に発表予定だと明らかにした。提案は16日午前の議会本会議で投票に付される予定。