米連邦航空局、ボーイングを捜査 機体側面吹き飛び事故で
(CNN) 飛行中に側壁が吹き飛んだ米アラスカ航空旅客機の事故を受けて、米連邦航空局(FAA)は11日、機体製造元の米ボーイングを捜査すると発表した。
同事故について、FAAは「発生すべきものではなく、今後も発生してはならない」とし、「完成した製品が承認された設計に適合し、FAAの規制にのっとって安全に運航できる状態になっていたか」が捜査の焦点になるとしている。
ボーイングは「FAAと米国家運輸安全委員会(NTSB)の調査に透明性を持って全面協力する」との声明を出した。
5日に発生した同事故では、アラスカ航空が運航するボーイング737MAX9型機がオレゴン州の空港を離陸して間もなく壁の一部が脱落して機体の側面に穴が開き、空港に緊急着陸した。177人が搭乗しており、死者や重傷者はいなかった。
FAAの捜査は、米国で同型機を運航している同航空とユナイテッド航空が、検査を進める中でドアプラグの組み立てに使用されている金具やボルトが緩んでいるのを発見したことを受けてのもの。
事故後、FAAは安全点検のため、同型機の運航停止を指示していた。FAAはボーイングから示された安全検査の方法を精査中で、安全点検の詳細が判明するまで運航は見合わせる。
ボーイングのデービッド・カルフーン最高経営責任者(CEO)は10日、米CNBCテレビとのインタビューで、ドアプラグの不具合は製造・品質管理プロセスの「恐ろしい漏れ」だったと認めた。
FAAはボーイングへの書簡で、根本的な原因や再発防止策についての情報を10日以内に提供するよう求めている。