ハンター・バイデン氏を追及する公聴会、突然本人が傍聴し騒然

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下院委員会の公聴会に姿を見せたハンター・バイデン氏/Kent Nishimura/Getty Images

下院委員会の公聴会に姿を見せたハンター・バイデン氏/Kent Nishimura/Getty Images

(CNN) バイデン米大統領の次男ハンター・バイデン氏が10日、自身を追及する議会下院委員会の公聴会の傍聴席に突如姿を見せ、会議は騒然となった。ハンター氏の弁護団は共和党の追及との対決姿勢から、より攻撃的で身を乗り出した戦略を立てている。

下院共和党はハンター氏が非公開の場での証言を求める議会召喚状に従わないとして、議会侮辱罪に問う手続きを始めている。

議会では来週にもハンター氏に対する侮辱の決議が行われる見込み。ただ、弁護団は議会が処罰を科す手段が限られていることを認識している。

議会がハンター氏に出席させ答弁させる手段は乏しく、ハンター氏が委員会との関与を続ける中では侮辱に問える方途も限られている。こうした状況下でハンター氏が突然登場し、より激しい対立を招いた。

ハンター氏は共和党のマージョリー・テイラー・グリーン議員(ジョージア州選出)が話し出すタイミングで部屋を出た。

弁護士はハンター氏が議会に姿を見せ、公開の場で証言を行う用意がある意思を示すことで、追及を強めたいと語る共和党の真意を問いただせるとの認識を示した。共和党が求める非公開の場での証言を政治的「戦術」と評し、公開の場なら出席するというハンター氏の意思を無視する姿勢から委員会が「真実にほとんど興味がない」ことがわかると語った。

ハンター氏は現在、税と銃に関連する刑事裁判が進む。ハンター氏と委員会の間の交渉に詳しい人物によると、ハンター氏は裁判を理由に憲法修正第5条の自己負罪拒否特権を行使して議会証言を避けられる可能性が高まっている。

以前、委員会と交渉していた際はデラウェア州での銃関連の訴追のみで、修正第5条を援用する可能性は低かった。だが、その後カリフォルニア州で特別検察官から重い税関連の罪で訴追され、法的リスクなどの計算が変わったという。

ハンター氏は11日にカリフォルニア州の裁判所に出廷し、無罪を主張する予定。訴追内容に父バイデン大統領への言及はないが、下院共和党が追及したい外国でのビジネス取引に触れている箇所がある。

ハンター氏が公聴会の傍聴席に弁護士とともに座ると、議員間の応酬が繰り広げられた。

  
      
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共和党のナンシー・メイス議員(サウスカロライナ州選出)からバイデン氏を侮辱する言葉が飛び出すと、民主党のジャレド・モスコウィッツ議員(フロリダ州選出)は「もし淑女がハンター・バイデン氏から証言を聞きたいといえば、すぐに彼から聞けるだろう」と発言。メイス氏はこれに対し「ハンター・バイデン氏はこの場で今すぐ逮捕され、刑務所に送るべきだ」と応じた。

下院が侮辱罪で立件するには連邦検事を必要とするが、召喚状が無視されていない状況では高いハードルとなる。また、下院が裁判所の介入を求めることも可能だが、数年を要し、介入を勝ち取るのも難しい。理論上は議会の衛視が侮辱に関する手続きの中で証人を逮捕することも可能だが、近年の実例はなく、下院の弁護士も取り得る選択肢ではないと認めている。

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