がん患者の生存率、配偶者の有無が影響か 米研究
(CNN) がんと診断された患者に配偶者がいる場合、独身の患者に比べて生存率が高くなるとの研究結果が新たに発表された。診断、治療などそれぞれの段階で、配偶者の存在がプラスに作用すると考えられる。
米ボストンにあるブリガム・アンド・ウィメンズ病院の放射線腫瘍(しゅよう)医、ポール・グエン博士らが、がんの診断を受けた米国人70万人を対象に、配偶者の有無と経過の関連を調べた。研究結果は米臨床腫瘍学会の機関誌JCOに掲載された。
それによると、結婚している患者の死亡率は独身の患者に比べ、20%も低いことが分かった。これは一部の化学療法をしのぐ効果に相当するという。
グエン博士らによれば、まず配偶者の勧めでがん検診を受けることが早期発見につながる。夫婦が互いの健康を管理しようと口うるさく受診を促すのに対し、「独身の場合はしつこく言ってくれる人がいない」と、グエン博士は指摘する。研究では、がんが最初にできた場所からさらに広がった状態で見つかる率は、独身者の方が17%高かった。
独身の患者が適切な治療を受ける率は、結婚している患者に比べて53%低かった。