米海軍が開発進める「無人偵察艦」
アトランタ(CNN) 米海軍が、潜水艦を探索するための無人偵察艦の開発を進めている。
政府関係者によれば、背景にあるのは中国など各国の潜水艦戦力が急速に拡大、米国の優位性が脅かされつつあること。敵の静音型のディーゼル電気推進潜水艦の存在を遠くから追跡し、その奇襲能力を封じようというわけだ。
開発を行っているのは、国防総省の国防高等研究計画局(DARPA)。作戦の状況に応じ、遠隔操作することも有人で運用することもできるようになるという。
「あらゆる天候や航行条件でも、昼夜を問わず周囲の状況を感知する能力を拡大できれば、幅広い軍事ミッションを遂行する米軍の能力を大きく伸ばすことになるだろう」と、DARPAで計画を統括するスコット・リトルフィールド氏は言う。
DARPAによれば、無人艦の全長は40メートル程度になる予定。建造費は約2000万ドル(約24億円)で、現役の海軍の艦艇に比べるとかなり安い。
レイ・メイバス海軍長官も14日、シンポジウムで「無人システム、特に自動化されたものは、多くの分野で新たな標準となるはずだ」と述べている。
試作艦の建造はすでに始まっており、テストがうまく行けば2018年までには開発の次の段階に進めるという。