米NASAの補給ロケット、2年ぶりに打ち上げ成功
(CNN) 米航空宇宙局(NASA)は17日、無人補給船を搭載したロケット「アンタレス」の打ち上げを成功させた。アンタレスは2年前、打ち上げに失敗して爆発していた。
アンタレスは補給線「シグナス」を搭載して現地時間の午後8時ごろ、バージニア州のワロップス飛行施設から打ち上げられた。シグナスには科学実験機材や乗員のための補給物資など約2300キロの物資が積み込まれており、23日に国際宇宙ステーション(ISS)に到着する。
ロケットは航空宇宙防衛企業のオービタルATKが製造した。同社がNASAの物資補給を担うのは今回が6回目。シグナスは打ち上げ後、ロケットから切り離されて、電力供給のための太陽光パネルを展開した。
打ち上げの様子は米東海岸の広い地域で観測され、ソーシャルメディアには写真の投稿が相次いだ。
シグナスは11月に不要になった物資1300キロあまりを積んでISSを離れ、大気圏に突入して燃え尽きる。
失敗に終わった2014年10月の打ち上げでは、アンタレスロケットに不具合が生じたため意図的に爆発させた。死傷者は出なかった。同ロケットと補給船には2700キロあまりの補給物資や実験機材が積み込まれていた。
NASAの元宇宙飛行士マーク・ケリー氏は、この時ロケットを爆発させた判断は正しかったと指摘、「軌道へ到達できないと分かった時点で、人口密集地へ落下させないために破壊システムを作動させた」と解説している。