カエルの粘液、インフルエンザの特効薬に? 米研究
このうち4種類のペプチドにウイルスを攻撃する動きがみられ、中でもウルミンは人間の細胞に害を及ぼさないことが判明した。
そこで、1930年代から現在までのインフルエンザウイルスに対するウルミンの作用を調べたところ、H1のタイプだけを全て殺すことが分かったという。
ジェイコブ准教授はその理由について、H1のウイルスはウルミンの本来の標的である両生類の病原体と構造が似ている可能性があると指摘する。
チームによれば、ウルミンはH1タイプの突起の支柱に当たる部分を破壊するため、ウイルスが粉々に砕けるほどの威力を発揮するという。
カエルに殺菌作用があることは、実はロシアで古くから知られていた。牛乳に生きたカエルを放り込んでおくと腐敗せず、まるで冷蔵庫に入れたように新鮮さを保つことができたと、ジェイコブ准教授は説明する。