寒波でヒトデが大量死、海岸覆い尽くす 英国
(CNN) 季節外れの強い寒波に見舞われた英国の各地で、大量のヒトデの死骸が打ち上げられて海岸を覆い尽くしている。
イングランド南東部ケントの海岸は、ヒトデやカニ、二枚貝、エビなどの海洋生物の死骸で埋め尽くされた。
英国は先週、シベリアからの寒波の影響で氷点下の冷え込みを記録、同時に強い暴風に見舞われていた。
死骸の山を目撃した男性は、「どれほど大量の海洋生物が死んで海岸に打ち上げられたか、自分の目で見るまでは信じられない」「地元住民もこんな光景は見たことがない」と語り、寒波のためにカツオドリなどの海鳥も大量死したと言い添えた。死んだヒトデの数は、ケントの海岸の一画だけで「数万匹」と推定している。
別の住民の女性は、死骸のあまりの多さにショックを受けたといい、「何千というヒトデやカニ、ウニ、魚、イソギンチャクの死骸が入り混じっていた」「海岸は厚く積み重なった死骸に覆われていた。ヒトデはほとんどが死んでいたけれど、カニはまだ何匹か生きていて、私たちはできるだけ助け出そうとした」と話す。
野生生物保護団体によると、海洋生物の大量死はケントにとどまらず、ヨークシャーでも北海から打ち寄せられた死骸が各地の海岸を覆っているという。
英プリマス大学の研究者は、悪天候の中でヒトデが大量に打ち上げられる現象について、ヒトデが球状になって海底を転がる生態と関係があるかもしれないと指摘している。