太平洋に浮かぶ巨大ごみベルト、回収プロジェクトが始動

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巨大なパイプ状の装置で太平洋のプラスチックごみを回収するプロジェクトが始動した/The Ocean Cleanup

巨大なパイプ状の装置で太平洋のプラスチックごみを回収するプロジェクトが始動した/The Ocean Cleanup

(CNN) 太平洋上に膨大な量のプラスチックごみが浮かぶ「太平洋ごみベルト」の除去を目指し、巨大装置を使ってごみを回収するプロジェクトが始動した。

プロジェクトは海洋プラスチック汚染対策を手がける「オーシャン・クリーンアップ」が展開。全長600メートルのパイプ状装置に深さ3メートルの覆いを取り付けた「システム001」を使ってごみ回収を目指す。

システム001は8日に米カリフォルニア州サンフランシスコを出発し、240カイリの沖合まで曳航(えいこう)。2週間かけて公海上で試験運用を行う。海上で風と波に押されてU字型を描き、ゆっくりと移動しながらプラスチックごみを囲い込む仕組み。魚や海洋生物は下から逃げることができるという。

集めたプラスチックごみは小型ボートで回収してリサイクルに回す計画。ごみの中に魚などの海洋生物が紛れ込んでいないかどうかは、人手を使ってチェックする。

試運転が終了すれば、さらに1000カイリを曳航して太平洋ごみベルトに到達し、冬の悪天候に耐えながらプラスチックごみ回収に挑む。

太平洋ゴミベルトはハワイとカリフォルニア州の間にあり、面積はフランスの国土の3倍にも達している。オーシャン・クリーンアップの代表によれば、プラスチックごみの数は推定1兆8000億点、重さは8万トンに達する。「プラスチックの量は激増を続けている。除去しなければ、事態はさらに悪化の一途をたどる」と同代表は危機感を募らせる。

システム001は、年間50トンのプラスチックごみを回収できる見通し。同団体はさらに大型のシステムを60基配備して、年間計1万4000トンのごみを回収する計画を立てている。

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