ドバイ警察、「空飛ぶオートバイ」での訓練を開始
(CNN) アラブ首長国連邦(UAE)ドバイの警察が、空飛ぶオートバイ「ホバーバイク」を使った訓練を開始した。
開発を手掛けたのは米カリフォルニア州に拠点を置く新興企業「ホバーサーフ」。昨年の技術展示会で、ドバイ警察仕様の白と緑の塗装を施したホバーバイクを発表していた。
ホバーサーフは今回、新モデル「S3 2019」の初回生産分をドバイ警察に引き渡し、警官の飛行訓練も始めている。
ドバイ警察の人工知能部門責任者によれば、ホバーバイクはアクセスが難しい場所への緊急対応に使われる予定で、2020年までの運用開始を目指す。既に2人が訓練を始めており、現在その数を増やしている段階だという。
ホバーサーフのジョセフ・セグラコン最高執行責任者(COO)は、オートバイを運転できてドローンの操縦経験もある候補者が理想的だと説明した。
ホバーバイクの価格は15万ドル(約1700万円)で、一般市民も注文可能。ただしセグラコン氏は、買い手は新技術の取り扱いが可能な場合に限定されると注意を促している。
航空宇宙誌「エアロスペース」の編集長、ティム・ロビンソン氏は警察業務への応用可能性について「ごく限定的」との見方を示しつつも、「楽しそうだ」と付け加えた。
現状のバッテリー技術では限界があるものの、将来的にはバッテリーエネルギー密度の向上や新素材の導入で航続時間が増える可能性もあるという。
ホバーサーフとドバイ警察はこうした目標を見据え、バッテリー技術の開発や推進システムの効率化に取り組んでいる。