幹線道路に小型機が緊急着陸、自動車と並走 米加州
(CNN) 米カリフォルニア州サンディエゴでこのほど、エンジントラブルに見舞われた軽飛行機が幹線道路に緊急着陸する出来事があった。路上を走行する多くの自動車を巻き込むことなく機体を着陸させたその技量に称賛の声が上がっている。
飛行インストラクターのライアン・ムーノさん(25)が操縦していたのは米パイパー製の軽飛行機。飛行中に出力の低下が起き、飛行場まではもたないとの判断から真下を走る幹線道路への緊急着陸を余儀なくされた。
当時現場を走行していた車の中から撮影した映像には、長い翼の軽飛行機が滑走路ならぬ幹線道路への着陸を成功させ、ほかの車と並んで走る様子が映っている。
自分たちの走行する道路に突然飛行機が舞い降りる光景を目の当たりにし、撮影者らからは驚きの声が上がった。飛行機の近くを走る際には、子どもが運転者に「気を付けて」と注意を促す声も聞こえる。
飛行機は着陸後、周囲の状況に注意しながら速度を落とし、右側の路肩に停止した。
現場の処理に駆け付けたカリフォルニア・ハイウェイ・パトロール(CHP)の警官は、ほかの車が巻き込まれることなく着陸が成功したのは「ほとんど奇跡といっていい」と語った。
ムーノさんの母親は、CNN系列局のKGTVの取材に対し、無事に着陸できたのは「神のご加護だ」とコメント。自動車と並走する軽飛行機の映像を見たときには、思わずひざまずいて神に祈りを捧げたと明かした。