米空母の残骸、南太平洋で76年ぶりに発見 日本本土初攻撃にも参加
(CNN) 第2次世界大戦中に日本軍との戦闘で撃沈された米海軍の空母の残骸がこのほど、南太平洋ソロモン諸島近海の海底で見つかった。探索に従事した調査船を所有する企業が12日に明らかにした。
残骸は1942年10月26日の南太平洋海戦で日本軍の攻撃を受け沈んだ空母「ホーネット」のもの。マイクロソフトの共同創業者だった故ポール・アレン氏の探索チームが、深さ5000メートル以上の海底で1月下旬に発見した。沈んだ当時の乗員は2200人で、そのうち140人が同日死亡した。
1941年に就役したホーネットは翌年4月、日本本土への最初の空爆作戦となった「ドゥーリトル空襲」に参加したことでも知られる。その2カ月後には日本軍に壊滅的な打撃を与えたミッドウェー海戦で重要な役割を果たしたが、上記の南太平洋海戦に出撃した際、日本軍の急降下爆撃機や雷撃機による攻撃にさらされて沈没した。
日本軍は同海戦に勝利したものの、その損失は甚大だった。元米海軍将校のサミュエル・コックス氏はCNNの取材に答え「戦闘に加わった日本軍の航空機のうち、およそ半分が撃墜された。米海軍の対空防御が大幅に改善していたためだ」「結果的に、日本の空母はその後2年近くにわたって海戦に参加することはなかった」と語った。
コックス氏によれば、米海軍は一般的な規則として、沈没した艦船の残骸をそのままにしておくという。
前出の探索チームは、過去数年の間に第2次大戦期の艦船の残骸を多数発見している。最近では日本軍の戦艦「比叡」の残骸がソロモン諸島のガダルカナル島沖に沈んでいるのを突き止めた。